『がんになった緩和ケア医が語る「残り2年」の生き方、考え方』・・・関本剛(著)
2020年11月5日
2020年9月2日発行・・・2020年10月31日読みました
🎀私の心に残ったこと
たとえ髪の毛が抜けても、
それなりに格好をつけて、
しぶとく生きることが当面の最大の目標である
・ 医師と患者の両方の立場から
がんという病気と向き合った記録を残すことしかない
・ 精密検査の結果、ステージ4の肺がん、
しかも「脳転移あり」との結論だった
・ 子どもはたくましいし、言葉が理解できれば、
ショックを受けても、親が思っている以上に早く立ち直る
だからこそ、蚊帳の外におくべきではなく、
真実をしっかりと説明し、知らせるべきなのである
・ 医療の目的は、生存期間を1秒でも長くすることではない
・ 自分の意識がなくなるまで妻と子どもたちと話し合い、
選択肢のなかから自分に合ったものを選んでいこう
それを繰り返せばいいのだ
そして、楽に長生きしよう 死ぬまで生きる それだけだ
・ がんになって良かったと思う人はこの世にいないかもしれないが、
がんが私たちに何かを教えてくれることはあるし、
人生のどのような段階においても、やはり人は成長することができる
・ 私はがんになったあと、それまで気難しかった印象の患者さんたちが、
心を開いてくれるという現象が起きた
その理由は、並走しているつもりでそれができていなかった私が、
患者さんたちと真に並走する関係となれたこともあったろう
・ 緩和ケアは
「楽に長生き」してもらうためのお手伝いをしているのであって、
世のなかにはびこっている
「緩和ケア=いよいよ最後が近づいたときに世話になる科」
というイメージは払拭しなければならない
・ もし、いまの自分がコロナに感染して重症化し、
人工呼吸器を装着するような事態になったときは、
その呼吸器をほかの助かる人に譲ってほしい
ただ、辛いのはイヤなので、緩和ケアを手厚くしてほしい
・ 「先生、私は美しく死にたいんです」
これは、死を前にしたある70代女性の言葉である
・ 限界を認め、それを受け入れるということは、
敗北ではなく人間の強さである
・ 人間が本来持ち合わせている精神の再生力、
回復力を十分に機能させるには、
とことん落ち込み、とことん悲しむということは必要である
・ これまで、あたりまえのように繰り返されてきた「無事に1日を過ごす」
という生活が、実はあたりまえではないことに気づいたとき、
私のなかに芽生えるのは、生かされているという感謝の気持ちである
・ 残された時間を、少しでも意味のあるものにするために、
私は最後まで患者さんの横に立ち続けていきたい
・ 「看取りのプロのプライドにかけて」などとつい考えてしまう私だが、
人が「生きたように死んでいく」のであれば、
「笑顔を絶やさず、周りの人に感謝の気持ちを伝えられる生き方」を
自分が自分でなくなるまで続けていきたい
「看取り」の言葉1
最善に期待し、最悪に備えましょう
「看取り」の言葉2
良き死は、逝く者からの最期の贈りものとなる
「看取り」の言葉3
たとえ世界の終末が明日であっても、
私は林檎の樹を植える
「看取り」の言葉4
人は生きてきたように死んでいく
「看取り」の言葉5
あなたはあなたであるから大事なのです
≪箱入り嫁のつぶやき≫
あたりまえのように繰り返されてきた「無事に1日を過ごす」
という生活が、実はあたりまえではない。
しっかり心にとめて過ごしたいと思います。
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コメント
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こんばんは♪
当たり前のことが当たり前でないと
平時は気付けないものですね。
投稿: きっちゃん♪ | 2020年11月 5日 (木) 21時57分
◆きっちゃん♪へ
こんにちは。
平和ってことですかね(^^;)
投稿: 箱入り嫁 | 2020年11月 6日 (金) 14時50分